※ジェットロン幼少期捏造妄想です。
14.
新しい星域の調査計画に、スカイファイアーが関わっている事は知っていた。
ただその第一次調査に、自分が加わるとは思っていなかった。
計画表を披露され驚くスタースクリームに、スカイファイアーは内緒にしてたんだよ、と笑ってみせる。
「ちょっと遠いし、発見されただけでまだ誰も何もしていないんだけど」
「・・・俺の渡航許可、良く降りたな」
先日単独で渡航した際トラブルを起こし、暫くの間星外外出禁止を言い渡されていたのだが。
訝るスタースクリームに、スカイファイアーはにこにこと人好きのする笑みを浮かべている。
――――どうやら、珍しく強硬手段で申請を通したらしい。
呆れて溜息をつくものの、そうまでしてこの計画に参加させたかったのかと思えばつい笑ってしまう。
「お前がそうまでして俺を連れて行きたいとはな」
「君じゃなきゃ意味がないんだよ」
さらりと言ってのけるパートナーに、苦笑いももう出尽くしてしまった。
「出来ればこれから、もっと色々な計画に参加して欲しい。パートナーがエネルギー研究のエキスパートなら、私にも心強いから」
大した持ち上げっぷりだが、それが判っていて悪い気がしない辺り、自分も単純なものだ。
「俺を連れて行く代わりに、調査船は出ない。物資は各自で調達―――貧乏くじじゃねぇかよ」
今時候補生の貧乏旅行だって、もう少し豪華だろう。
呆れる箇所がありすぎる。
だが、悪い気はしない。
「積み荷も君も、私に積んでいけばいいよ。そうすれば何も心配はいらない」
ね?と笑ってみせるスカイファイアーに、とうとうスタースクリームは両手を上げて降参した。
「俺をがっかりさせるなよ、スカイファイアー」
誰かと何処かに行く事がこんなに楽しみだと思ったのは、初めてだった。
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次に待つものが何か、知らなかった。