※ジェットロン幼少期捏造妄想です。

 

 

 

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スカイワープは不機嫌だった。

いつもならば一通り文句を言った後に渋々ながら従うのだが、今日のスカイワープは不機嫌なままだった。

外に苛立ちをぶつける事も出来ずむくれているのは、恐らく本当にぶつけたい相手が不在だからだろう。

少なくともサンダークラッカーには、そう理解出来た。

「メガトロン様だってお考えになっての事だろ。そうカリカリすんなよ」

「うるせぇや!!俺はなぁ、スタースクリームに怒ってんでぃ!!」

「それは・・・まぁ、なぁ」

この場にいない、そして暫く会う事も叶わない同型の名前に、サンダークラッカーは溜息をついた。

これから暫くの間、スタースクリームは基地に帰らない。

メガトロンの説明では、『外』の世界で更に知識を身につける為だという。

 

先日彼がたった一機で受けたテストは、『外』の学び舎に入る為のものだったらしい。

スタースクリームはそんな事を言っていなかったから、恐らく彼自身も知らなかったのだろう。

結果は見事に合格し、彼は世間でも有数の研究所に所属する権利を得た。

メガトロン曰くスタースクリームの意志は確認したらしいが、自分達同型機がそれを聞かされたのは彼が基地を出て行った後の事だった。

 

「ずっと三機で暮らしてきたってぇのに、冷たい野郎だぜ!」

「・・・・別に二度と会えないって訳じゃねぇだろ」

そう宥めてはみるものの、挨拶さえなかったスタースクリームの事を考えると確かに普段感じることのない感覚が横たわる。

スカイワープが言った様に、自分達はジャンクヤードで生活していた頃からずっと一緒だったのだ。起動のタイミングさえ、一緒だった様な気がする。

いつも三機で行動して、お互いをフォローし合って、時には三機揃って捕まって――――デストロンに来た時も、三機一緒だった。

同型機と兄弟機ではスパークの質が異なるが、自分達はそれだけ長い間共にいたのだ。

サンダークラッカーも、今スカイワープが感じている様な――――己の一部が無くなってしまった様な、そんな寂しさがある。

いなくなってしまった同型機の痕跡は、最早部屋には残っていない。精々彼が使っていた寝台ぐらいだ。

元々拾われ者の自分達にとって所有物など無かったが、空っぽの寝台は余計寒々しく感じた。

「せめて一言、欲しかったな」

相談してもらうのが一番良かっただろうが、スタースクリームの気性でそれはないだろう。

だから他に、例えば『行ってくる』とか、そういう類の何かが。

「・・・一言や二言で足りるかってんでぃ」

アイセンサーを潤ませるスカイワープに、サンダークラッカーは軽く彼の頭を撫でてやった。

 

 

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兄弟機とか双子機と、同型の違いって何だろう・・・

曖昧に『スパークの質』とか言ってますけど未だに良く判らない。